コラム

交通事故による怪我の治療。通院は毎日したほうがいいのか?

交通事故で怪我をした場合、毎日通院すると慰謝料が増えるという話を聞いたことがあるかもしれません。
そこで今回は、交通事故による怪我の治療について、「毎日通院したほうがいいのか?」といった疑問や、適切な通院日数や通院期間、治療の打ち切りについて解説します。

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記事を監修した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
慶應義塾大学法学部政治学科卒業、桐蔭法科大学院法務研究科修了。交通事故分野を数多く取り扱うほか、相続、不動産、離婚問題など幅広い分野にも積極的に取り組んでいる。ご依頼者様の心に寄り添い、お一人おひとりのご要望に応えるべく、日々最良のサービスを追求している。
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交通事故による怪我の治療に必要な通院日数と通院期間

通院日数と通院期間の違い

まず、「通院日数」と「通院期間」の2つは混同されがちですが、全く違います。

「通院日数」とは実際に病院に通院した日数のことです。一方、「通院期間」とは、治療のため通院を開始した日から、これ以上治療を続けても症状は治りきらず、将来にわたって事故による症状が残る「症状固定」と診断された日までのうち、入院期間を含まない期間のことです。

通院日数は慰謝料額に影響する

交通事故による怪我の治療に対する慰謝料を「入通院慰謝料」といいます。入院期間が基準とはなりますが、通院日数も考慮して金額が決定されます。

交通事故の慰謝料を含む損害賠償額には、通院日数が影響します。なぜなら、保険会社は通院日数を目安として症状の重さを判断するからです。

例えば、AさんとBさんが通院した3ヶ月間のうち、Aさんは週に1回、Bさんは週3回の通院をした場合、Bさんの方が請求できる慰謝料は多くなります。

「いそがしい」という理由で減額される?!

「仕事がいそがしい」などの理由で、途中で治療を止めてしまうと、通院が不要だったとみなされ、慰謝料額が減額されることもあります。

交通事故による怪我の治療は毎日通院したほうがいい?

交通事故_毎日通院

通院日数は週3日程度

実務上、3日に1回程度の通院が最大限慰謝料をもらうのに必要な通院日数とされています。交通事故による怪我の通院日数は週3日程度がよいでしょう。
ただし、怪我の状態によっては、毎日通院した方が良い場合もあります。

毎日通院しても慰謝料は増えない

交通事故による怪我の治療について、通院日数が増えれば慰謝料も増えるといった誤解をされている方も少なくありません。これは、自賠責保険の場合の算出方法から誤解をされている方が多いように思われます。

交通事故の相手方が任意保険に入っている場合は、任意保険会社の基準で算出されます。これは、通院期間で算出されるのが通常で、弁護士基準(裁判基準)についても同様です。
つまり、週2回通院しても、週5回通院しても、慰謝料は変わらないのです。

過剰治療とみなされてしまうことも

行き過ぎた通院をしてしまうと、過剰治療とみなされてしまう可能性があります。

通院治療をすることで症状の改善が見込めること、治療内容や通院日数が適正であることが認められない場合は、治療費の自己負担や、必要性等の証明責任、早期治療費の打ち切りなどの可能性がありますので、注意が必要です。

「治療の打ち切り」?!通院で気をつけたいこと

一般的な通院期間の目安

通院期間は、怪我の症状によって治療に必要とされる日数や期間も変わってきます。一般的には、打撲が約1ヵ月、むち打ちや約3ヵ月、骨折は約6ヵ月といわれます。

通院日数が少なすぎる

交通事故による怪我の治療について、「通院日数が少なすぎる」という理由で、治療が打ち切られてしまう可能性があります。
交通事故の相手方と示談交渉をする場合に、主張が通らなくなることもありますので、医師と相談しながら、適切な通院をしましょう。

漫然治療と判断される

漫然治療とは、適正な検査がなく症状の改善に効果があるのか分からない治療を続けることをいいます。
例えば、「マッサージばかり受けている」、「薬をもらい続ける」、「頚椎カラーを長時間装着したまま」などです。
医師と相談しながら、症状の改善を目的とした治療を受けましょう。

まとめ

医療機関を受診し、医師の診察(診断)を受ける

交通事故による怪我はどんなに軽傷に思えても、医療機関を受診し、医師に診断書を作成してもらうことが大切です。

適切な通院で必要な治療を受ける

交通事故による怪我の通院日数は週3日程度といわれますが、症状によっては、毎日通院が必要な場合もあります。
治療計画について、医師と相談しながら、適切な通院で必要な治療を受けましょう。

整骨院を併用する場合には、病院の医師の同意を求められるケースもありますので、医師に確認をしましょう。

また、仕事などで忙しく、時間が取れないということもあると思いますが、勤務先にも理解を求めて、適切な通院で必要な治療を受けましょう。

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