公開 2026.02.24Professional Voice

一般民事から企業法務、そしてAuthenseへ  小岩 直人弁護士の経験が法務部門をエンパワーメントする

インタビュー

破産管財、債務整理、企業法務――。
現場での判断力とスピードを武器に、法律事務所・企業内の双方を経験してきた小岩 直人弁護士。
多様な経験をもとに、法務クラウドを通じて法務部門をエンパワーメントしたい、と語る思いの背景を聞いた。

目次
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1.

弁護士を志した動機と背景

まずは弁護士を志した理由から教えてください。
私は経済学部で学んだ後に法科大学院を卒業しました。
「学んだことを社会で生かしていきたい」という思いがあり、専門的な分野・専門的な職業が良いと考え弁護士を志望しました。

経済学部から法科大学院に進学されると、戸惑う場面やキャッチアップが大変な部分があったのではないでしょうか?
かなりありました。同じ社会科学分野ではありますが、数学的な側面を持つ経済学と法律は毛色が違います。最後まで「ズレ」を感じていました。最終的に「慣れた」と思えたのは、合格した時だったかもしれません。

1.

司法試験合格後に「現場」で学んだこと

司法試験合格後はどのようなキャリアを築かれたのでしょうか?
最初の事務所は2年間、主に不動産関連の法律(宅建業者の顧問業務)と、破産管財業務を多く担当していました。その他にも相続から交通事故まで、幅広く一般民事案件を取り扱っていました。

特に印象深いのは、規模の大きな破産管財業務です。 例えば、破産した会社の価値のあるものを売却する換価処分は印象に残っています。工場の中の機械を売却したり、その価格を算定したりする作業ですね。

また、明け渡しの業務など、現場に立ち会うフィールドワークも伴うため、強く印象に残っています。

実際に破産現場に赴き、現物を見ながら算定されたのですか?
そうです。管財人としては、できるだけ高く売るのが仕事なので、高く買ってくれるところを探して対応しました。

その経験を通して学んだのは、売却価格の交渉以上に速さが重要であるということです。売れるのを待つスタイルでは高く売れません。

製造業者の破産では、仕掛品の評価額について、債権者や買い手と早く話をつけて、債権者集会までに形にしなくてはならないため、時間的に非常に厳しい中で案件をまとめていく必要がありました。
適正な手続よりも、とりあえず時間までに終わらせなければいけません。完璧主義より完了主義の比率が高くなってくるのです。

現場で経験しなければわからない事ですね。次はどのような環境に移られたのでしょうか。
本拠地が那覇の法律事務所に4年間勤めました。横浜で那覇の仕事を行っていました。コロナ禍以前からZoomなどを使ったリモートでの打ち合わせを頻繁に行っていたため、コロナ禍になっても対応はスムーズでしたね。

業務は債務整理の申し立てが多かったです。 弁護士が一人ずつ、最初の相談からすべて対応していました。ここで学んだのは、「関係性」と「役割」の重要性です。

具体的に教えてください。
借金問題は家族にも話せない方もいるのですが「弁護士」という役割を与えられた人には話をします。
関係が薄いからこそ言えることもある、ということを強く実感しました。私が弁護士という肩書きを持ち、それ以外に接点がない初対面の関係だからこそ、何百万円もの借金の問題を相談できるのです。

新規相談を大量に行う中で、弁護士が「話しやすい人間像」を演じる重要性を学びました。

1.

企業内に移籍して気づいた、弁護士としての自分

–法律事務所の後は企業に移られたのですね。
はい、一般民事の経験を積み、企業法務も経験したいと思うようになりました。まずは企業内弁護士として経験を積もうと考え、最初に転職したのがエネルギー商社です。

売上高1兆円近くある大きな会社で、体制が整っていたため、弁護士資格が必要となる専門的な業務はあまりありませんでした。契約書も自社の雛形を使うことが多かったですね。

組織として非常に優れており、社員が通常の業務をしていれば利益を生み出せる構造になっていましたが、経験は十分に積めないと考えました。

そこで、eコマース事業を営むITベンチャーに転職しました。社員数350人前後の若い会社で、エネルギー商社とは対照的な組織です。 管理部門の体制が整備されていない、カオスな状況も経験しました。

この経験を経てAuthenseに入所されたのですね。
ギャップの大きい2社を経験し、「会社員は自分には向かない、弁護士に戻りたいな」と思いました。約7年半弁護士をやってきた中で、自分が思っている以上に「弁護士になり切ってしまった」のです。

会社が求める、同じ仕事を繰り返しやり続ける点や、重要な仕事を顧問に渡す仕組みは大切ですが、より一歩踏み込んで検討して、改善方法を見出したくなるなど、弁護士的な視点が出てしまったのです。

弁護士に戻りたいと思っていたところに、同期の小林さんからAuthenseが募集しているという話を聞き、転職を決めました。

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1.

Authense入所の決め手と法務クラウドへの思い

Authense入所の決め手を教えてください。
同期の小林さんに加え、前の事務所の先輩である藤本さんもAuthenseにいらっしゃったことです。知人が2人所属していて長く働いている点は安心できました。
また、元々Authenseには興味を持っていました。ホームページも非常に綺麗で、外部に目を向けている姿勢を感じていました。

旧知のお2人が勤めていたら安心ですよね。現在はどのような案件を中心にされていますか?
私が勤めている横浜オフィスは一般民事を多く扱っていたのですが、法務クラウドも積極的に引き受けるようにしています。相続や離婚といった一般民事に次ぐ収益の柱とするべく取り組んでいます。

企業でのご経験が法務クラウドでも活きそうですね。
はい、法務の立場が事業部に比べて弱いことを会社員時代に感じていたので、エンパワーメントしたいと思っています。

事業部からの無茶な要求を法務が推し戻せなかったり、法務のレビュー能力不足によって、リスクがあるまま契約を進めてしまう状況もあります。

法務部内に業務委託の弁護士が入っていると、弁護士を緩衝材として利用してもらえます。法務が意見を言いやすい関係性になり得るのです。

今後の展望について教えてください。
できる限り企業法務の割合を多くしていきたいと考えています。
Authense全体として、各オフィスで業務を分散し、様々な業務をこなしていける体制になるべきだと考えています。
そのため、横浜オフィスでも法務クラウドを中心に企業法務の割合を増やしながら、メインである相続や離婚といった一般民事案件にも対応していく、という形で、業務が偏りすぎないようにしたいです。
収益の柱が特定の案件に依存してしまうと、社会の変化があった時に一気に駄目になってしまいます。合理的な多角化を担いたいですね。

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Professional Voice

Authense法律事務所
弁護士

小岩 直人

(神奈川県弁護士会)

神奈川県弁護士会所属。慶應義塾大学経済部経済学科卒業、中央大学法科大学院修了。不動産法務、離婚、相続、刑事事件など幅広い分野の経験に加え、企業内弁護士として契約法務などにも携わる。丁寧なコミュニケーションを通して依頼者との信頼関係を構築し、依頼者が抱える法的トラブルの解決に向けて常に未来志向で取り組むことを信条としている。

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