2024.09.12Legal Trend

デジタル時代の法的リスクとは? 著作権侵害と誹謗中傷への実効的な対応策

セミナーレポート

この記事のまとめ

こちらの記事は、2024年月6日12日に開催したセミナー「デジタル時代の法的リスクとは? 著作権侵害と誹謗中傷への実効的な対応策」の内容を書き起こしたものです。全文を読みたい方は、「資料ダウンロードはこちら」よりフォームをご記入いただくと続きをお読みいただけます。

今回は、著作権侵害と誹謗中傷への実効的な対応策について解説します。

目次
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登壇者紹介

弁護士 高橋 直(千葉県弁護士会所属)

千葉県弁護士会所属。早稲田大学法学部卒業、早稲田大学大学院法務研究科修了。
顧問弁護士として、スタートアップ・ベンチャー企業、ユニコーン企業、上場企業の顧問を中心に主に企業法務分野を担当している。バイオ・繊維業界、ファッション業界、エンタメ業界などの業種の業務も担当しているため、特許法、商標法、著作権法、不正競争防止法等知的財産分野に造詣が深い。
また、インターネット上の権利侵害問題にも意欲的に取り組んでおり、インフルエンサーやYouTuber、VTuber(バーチャルYouTuber)、ライバーの権利保護・救済に尽力している。
精緻なリサーチとこれまでの解決実績等から得た知見から導き出される的確なアドバイスに定評がある。

このセミナーでお伝えすること

  1. 登壇者紹介
  2. タレント・プロダクションを取り巻く権利侵害
  3. タレントの権利を守るために ~ 著作権 ~
  4. 事例紹介
  5. 特別プランのご案内
  6. 質疑応答

タレント・プロダクションを取り巻く権利侵害

では早速、内容に入っていきたいと思います。
まず、タレントさん、プロダクションさんを取り巻く権利侵害にはどのようなものがあるかというところです。

SNS上で散見される権利侵害の事例をこちらに挙げさせていただきました。 今回のセミナーのタイトルにもあるとおり、まず、「著作権侵害」があると思います。
具体的には、画像・動画・楽曲、一部楽曲の無断の投稿とか、その他利用です。あとは、画像・動画の無断加工・編集といったものもあると思います。
後ほど、お話に出てくるのですが、SNSの普及によって、著作権侵害を起こしやすい環境というのがあると思います。私が、日々受けているご相談の件数としても非常に多い内容になっています。

次に、右側の「名誉権侵害・名誉感情侵害」です。
内容としては、その名のとおり、名誉毀損や侮辱の投稿とか、名誉毀損の範囲に含まれると思いますが、根拠のないうわさやデマの拡散です。最近だと、星野源さんの事例がイメージしやすいかと思います。
「名誉権侵害」と「名誉感情侵害」は、そもそも何が違うのかというところです。
特に名誉権侵害は「名誉毀損」という名称で、一般にも広まっていると思うのですが、名誉感情侵害というのは、一般用語としては、ある程度理解しやすいとは思うのですが、法的には何なのかというところは、あまり浸透していないのではないかと思っています。
こちらの違いは、名誉権は、周りから自分がどう見られているかというようなお話です。名誉感情というのは、自分で自分のことをどう思っているかという自尊心とか、そういったものの侵害というようなお話です。そういった内容の違いがあります。
この内容の違いによって権利侵害の要件も変わってきますので、名前は似ているのですが、違う権利であるとご認識いただくとよいと思います。
その内容の違いによって、名誉感情侵害というのは、とりわけVTuberさんはお顔出しをされていませんので、VTuberさんの権利侵害においては名誉感情侵害というのを非常に多用するという感じになっています。

次が「肖像権侵害・パブリシティ権侵害」です。
肖像権侵害は、皆さんもご存じかと思いますが、他人の肖像がうつった写真や動画を許可なく投稿することです。もちろん撮影することも含まれます。
パブリシティ権のほうが、有名人の方の写真を無断で、商業目的で利用するという行為になります。
率直に申し上げて、パブリシティ権侵害を主として、真正面からそれを主張していくことというのはあまりないとは思うのですが、肖像権侵害については、特に一般の方が多いと思います。あとは、先ほどもお話が出ましたが、VTuberさんはお顔出しをされていませんので、肖像権侵害は非常に多くあると思います。

最後は、右側の「プライバシー権侵害」です。
こちらも用語のとおりで、プライバシー情報を公開されてしまう、住所などの個人情報を無断で公開されてしまうというような侵害対応です。場合によっては、なりすまし行為もプライバシー権の侵害に該当する場合もございます。
先ほどからVTuberさんのお話ばかりで恐縮なのですが、VTuberさんの場合、「前世」と言われるものを、基本的には公にしないでご活動されていて、そういった公にされないというところが、演じているキャラクターを基礎づけるものとなっています。そういった意味で、いわゆる「中の人の前世」とか、中の人の住所・氏名とか出身の学校とかを無断で公開されてしまうというところの影響は、VTuberさんは非常に大きいと思っています。

こういった権利侵害への初期対応のポイントというところです。
まずは「トラブルの早期の収束」というところがあると思います。

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記事監修者

Authense法律事務所
弁護士

高橋 直

(千葉県弁護士会)

早稲田大学法学部卒業。早稲田大学大学院法務研究科修了。企業法務を中心に活動。ベンチャー企業から上場企業まで幅広く支援。エンタメ業界、バイオ・繊維業界、ファッション業界、インターネット権利侵害問題に注力、豊富な実績を有する。離婚・相続問題、刑事事件、交通事故被害などの一般民事案件の実績も多数。

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