「依頼者のために戦う」ことへの熱い情熱を秘める野上弁護士。
大学時代に法律の論理的側面に魅了され、弁護士の道を選んだ。法律事務所、IT企業での企業内弁護士としての経験を経て、現在は「行政事件」という難易度の高い分野に光を当て、社会の正義を実現するための新たな挑戦を続けている。
野上弁護士のルーツから、行政事件サポートプランに込めた使命、そして「この分野なら野上」と言われる存在を目指す未来への展望について聞いた。
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1.
数学的な論理と社会の常識が交差する「法学」の面白さ
まず最初に、野上さんが弁護士を志したきっかけから教えてください。
きっかけは本当にシンプルです。大学の法学部に入って法律の勉強を始めたら、それがとにかく楽しかったんですよね。
当時は司法試験を受けるならロースクールに進学するのが主流でしたから、もっと勉強を続けたいという思いでそのまま進学しました。
法律の勉強の「楽しさ」とは、具体的にどういったところにあるのでしょうか?
法律って、論理的、ロジカルに考えなければいけないという面は数学に近いのです。ただ、数学には必ず一つの答えがありますが、法学は必ずしも答えが一つではありません。
ロジカルに結論を導き出しても、それが「社会常識」に照らしておかしければ答えとして間違っている。この「論理」と「常識」という相反する二つの要素をバランスよく兼ね備えた理由付けを組み立てるプロセスが、他にはない面白さだと感じたのです。
大学1年の時から、このバランスを考えながら頭を働かせるのが楽しくて仕方ありませんでした。

2.
現場を見て決意した「戦う弁護士」になること
大学時代は勉強にのめり込んでいたとお聞きしました。
そうなんです。高校時代は軽音楽部でギターを弾いていて、大学でもジャズ研に入ったりしたんですが、2年生になる頃にはバイトも辞めてサークルにも行かなくなり、ずっと法律の勉強をしていました(笑)。
そこまで熱中されていたのですね。キャリアの選択肢として裁判官や検察官ではなく、なぜ弁護士を選ばれたのですか?
司法修習で実際に現場を見て感じたのですが、裁判官は客観的な立場から判断を下す仕事です。私には研究者的な探求心があるので、そういった面では裁判官も向いているかもしれない、と考えていたのですが、私自身がより「燃える」のは、依頼者のために知力を尽くして戦うことだったんです。
交通事故の訴訟などで、事実認定をめぐって一生懸命悩み、裁判官の考えを動かすために策を練る。自分の性格的に負けず嫌いで勝負事が好きだということもあり、ジャッジをする側よりも「戦う方」で頭を使うことに強いやりがいを感じました。
3.
先例のない判決を得た法律事務所での経験
弁護士としてのキャリアをスタートされてから、どのような案件が印象に残っていますか?
1年目の時に担当した、マンション内での無断民泊を差し止める訴訟ですね。当時はまだ先例がほとんどなかったのですが、試行錯誤してロジックを組み立てて、案件を進めました。
私一人で携わっていたわけではなく、当時の同僚・先輩弁護士達の適切なサポートを得ていましたので、ほとんどが先輩弁護士達の手柄だと思っていますが、その結果、画期的な勝訴判決となりました。
『判例タイムズ』や『判例百選』にも掲載され、このような案件に微力ながら携われたことで、非常に自信になりました。
華々しいスタートですね。その後、IT企業のインハウス(企業内弁護士)へ移られています。
企業の中で働くことで「中の人」の思考を知れば、将来的に事務所に戻った際にも役立つだろうという考えがありました。
企業内での経験で、特に得られたものは何ですか?
一番はコミュニケーションの重要性ですね。人事労務の相談などでは、従業員の不満を直接聞かなければ見えてこないことがたくさんあります。
法律事務所の弁護士だと現場との距離が生じがちですが、企業内で現場と密に接した経験は、私にとって大きな財産になりました。

4.
Authenseへの参画と「行政事件」への挑戦
その後、再び法律事務所に戻ろうと思われたのはなぜですか?
企業内弁護士として働く中で、やはり「訴訟をやりたい」という思いが浮かんできたのです。
もう一度、自分が目指した「戦う弁護士」として勝負したいと思いました。
数ある事務所の中で、Authense法律事務所を選んだ決め手は何だったのでしょうか?
リーガルテックなどの新しいことにチャレンジする姿勢を後押ししてくれる文化に惹かれました。そして何より「人柄」です。
面接で川口さんとお話しした際、その温かいお人柄に触れ、ここなら安心して働けると感じました。実際に入ってみても、いわゆる「性格が悪い人」が全くいなくて、その安心感はAuthenseの大きな強みだと思います。
現在は特に「行政事件」に注力されていると伺いました。
はい。昨年3月に「行政事件サポートプラン」を立ち上げました。
実を言うと、学生時代の私は「公務員は頭がいいだろうし、間違ったことはしないだろう」と思っていたんです。でも、実際に事件を担当してみると、行政の処分が思ったよりも「適当」であったり、法律を守っていなかったりするケースが少なくないことに気づきました。
行政を相手にするというのは、ハードルが高いイメージがあります。
おっしゃる通り、マネタイズが難しく、国や自治体という巨大な組織を相手にするため勝ちにくいという現実があります。裁判所も保守的な判断をすることが多く、行政に助け舟を出しているのでは、と感じる場面もあります。しかし、だからこそ「正義とは何か?」という気持ちが燃えるのです。
法律に従わない行政の処分に対して、民間人が泣き寝入りしたり、問題にすら気づかなかったりする。そんな現状を正し、法律によって認められた人々の権利を守ることは、弁護士としての使命感に直結しています。
5.
「行政事件なら野上」と言われる存在へ
これからどのような弁護士を目指していきたいですか?
まずは、「行政事件なら野上だ」と名前を挙げていただけるような存在になりたいですね。
そのためには、まず実績を積み上げることが不可欠です。
行政事件は一つ勝訴判決が出れば、それが他のケースにも波及する大きな影響力を持っています。実績を作っていくことで、潜在的なニーズを掘り起こし、「戦えば勝てる」ことを世の中に示していきたいですね。
勝ち負けだけでなく、プロセスも大切にされているそうですね。
以前、労働審判の事件で、結果としては負けに近い結論になったことがありました。それでも依頼者の方が「先生が頑張ってくれたのがわかってよかったです」と感謝の言葉をくださったんです。
その時、勝ち負けという結論と同じくらい、依頼者のために尽くす過程が大切なんだと痛感しました。
行政事件のような厳しい戦いであっても、最後まで依頼者に寄り添い、納得感を持っていただける仕事をしていきたいと思っています。
野上さんの熱い思いが伝わってきました。最後に、プライベートのお話も少し。Authenseの軽音楽部でも活躍されているそうですね。
はい、私が部長として立ち上げました。素晴らしい仲間とバンド活動をしています。仕事も音楽も、全力で楽しむのが私のスタイルです。

Professional Voice
野上 侑馬
(第二東京弁護士会)千葉大学法経学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科修了。不動産法務を専門とする都内の法律事務所での勤務、名古屋市内のIT企業での企業内弁護士としての勤務を持つ。不動産法務、人事労務(労働者側、使用者側)、IT法務、離婚・相続問題に特に注力しており、その他の分野でも積極的な活動を行っている。
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