コラム

2020.04.03

交通事故で整骨院を利用する際の注意点とポイントを解説

交通事故にあった際に、整骨院や接骨院を利用すると、慰謝料額に影響はあるの? また、整骨院や接骨院と整形外科の違いは?どちらを利用するのがいいの? 治療は接骨院や整骨院を利用したいとおもっているけれど、どのような点に注意すればいいの? このような疑問をお持ちの方に、今回は、交通事故における整骨院や接骨院のトラブルや注意点、慰謝料額はどうなるかについて解説します。

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記事を監修した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
慶應義塾大学法学部政治学科卒業、桐蔭法科大学院法務研究科修了。交通事故分野を数多く取り扱うほか、相続、不動産、離婚問題など幅広い分野にも積極的に取り組んでいる。ご依頼者様の心に寄り添い、お一人おひとりのご要望に応えるべく、日々最良のサービスを追求している。

整骨院、接骨院、整形外科それぞれの違いは?

捻挫や打撲の治療に通おうと思ったとき、どの治療施設に通うべきか悩まれる方も多いのではないでしょうか。
ひとえに治療施設と言っても、整形外科、整骨院、接骨院、整体院などさまざまな機関があります。
まずはこれら各施設の違いについて解説します。

整形外科は「医療行為」

整形外科は、他の整骨院、接骨院、整体院と違い「医療行為」を行うことができます。
医療行為で行われる診断や治療は医師以外の者が行うことはできず、医者が行う治療行為になります。
免許を持った医師が行う治療ですので、その範囲に制限がなく、また保険の利用が可能です。

整骨院・接骨院は「医療類似行為」

整骨院や接骨院は、柔道整復師が柔道整復を行う施術所です。
法律で定められている名称は、柔道整復師が柔道整復を行う施術所となっているのですが、一般的には、整骨院、接骨院、骨つぎといったりします。
基本的にこれら3つとも同じような施設だと思って構いません。

柔道整復師は国家資格者ですので、施術の一部は保険適用が認められています。
柔道整復師は、治療範囲に制限があり、柔道整復師ができる施術は法律により決められています。
また、保険についても適用される施術とされない施術が決まっています。
整骨院や接骨院が行う施術は、医療類似行為となります。
これに対し、整体院やカイロプラクティックは、民間の資格者が行うもので、完全な民間療法であり、保険適用はありませんので、注意が必要です。

注意!後遺障害診断書は、整骨院では作成してもらえない

交通事故で、後遺症が残った場合、後遺障害の認定を受けることになります。

この後遺障害の認定を受けるためには、後遺障害診断書の作成が必要になります。
診断書は、診断権がある医師が作成できる書類となります。
現在、診断書を作成することができるのは、医師のみです。
ですので、後遺障害診断書も医師のみが作成できるものになります。
接骨院や整骨院では後遺障害診断書を作成してもらうことができませんので、その点は注意が必要です。

交通事故で整骨院を利用する際の注意点

整骨院に通う場合の注意点について解説します。

交通事故にあったら、必ず医師の診断を受けること

交通事故において、診断書というのは極めて重要です。
交通事故によって、ケガをしたり傷害を負ったりした場合、そのケガや傷害が交通事故によって起こったということを証明する必要があります。
この因果関係が証明できないと、相手に慰謝料を請求することができません。
交通事故が原因でケガをしたことが証明できることで、そのケガにかかった治療費や通院費を加害者に損害賠償として請求することができるのです。
そのケガと交通事故を証明するための大事なものとして医師の診断書があります。
診断書は医師のみが作成できる書類です。
医療行為を行えない整骨院等では診断書を作成することができません。
たとえ、整骨院で治療を受けると決めたとしても、交通事故にあったら、まずは病院に行き、医師の診断書を作成してもらうようにしましょう。
そして、交通事故とケガに因果関係があることを証明できるようにしておきましょう。

後遺障害の認定を受けるため、整形外科での受診を推奨

交通事故で後遺症が残った場合、後遺障害の認定を受けることになります。
この際も、後遺障害診断書が必要になります。
後遺障害の認定は、後遺障害診断書があってはじめて申請できるものです。
後遺障害診断書も医療行為である整形外科に通い、作成してもらえるようにしておきましょう。

整骨院と整形外科を併用して通院すべき

整骨院と整形外科では、それぞれの良さがあります。
整骨院は通いやすいという反面、保険適用は一部になりますし、医療行為ではないため、診断書を作成してもらえません。
整形外科は、医療行為ですので、保険が適用されますし、診断書も作成してもらえます。
どちらにもメリットデメリットがありますので、そこを理解してうまく併用して通院するのが一番です。

整骨院に通院すると慰謝料が減るって本当?

交通事故_整骨院_慰謝料減る

「整骨院に通院すると慰謝料が減る」というような話しをよく聞きます。
これは本当なのでしょうか。
その点について解説します。

慰謝料自体の金額は変わらない

交通事故の慰謝料というのは、ある程度定型化されていて、金額も決まっています。
整骨院に通院したからといって、慰謝料額が変わるわけではありません。
慰謝料とは、交通事故によって精神的苦痛を被ったことに対する損害賠償金をいいます。
精神的苦痛は治療先によって変わるものではないので、病院でも整骨院でも通院先に関わらず、請求することができます。

整骨院に通院した場合請求できる慰謝料

整骨院に通院した場合にも慰謝料は請求できます。
ですが、上記のように、交通事故の場合、整骨院にだけ通うのではなく、整形外科などの病院にも併用して通うことになります。
これらを含めて通院期間として慰謝料の計算を行います。

整骨院通院の場合の慰謝料計算例

慰謝料の計算には、自賠責保険基準と弁護士基準の2つの基準が存在します。
自賠責保険基準の場合、通院の慰謝料は1日につき4200円となります。
この4200円に通院期間又は通院日数をかけて慰謝料を算出します。
通院期間が30日の場合、4200円×30日=126000円となります。
弁護士基準の場合は、算定表があり、そこに期間をあてはめて計算することになります。
たとえば、通院期間が1月だった場合、通院慰謝料は28万円となります。

その他に整骨院通院で請求できる補償

交通事故の場合は、慰謝料の他、通院費や治療費も請求できます。
また通院するための交通費など、実費として要した費用も加害者に請求することができます。

整骨院に通院する時の注意点

整骨院に通院する場合、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。
ここでは3つの注意点について解説します。

注意!必要な治療以外は請求できない可能性がある

交通事故の場合、もちろん整骨院での治療費も損害費用として相手方に請求することができます。
ただし、その通院が治療に必要と認められる場合に限ります。
交通事故の場合、治療費や通院費は相手方に請求できるからといって、際限なく請求できるわけではありません。
その通院が治療にとって必要であるということを証明する必要があります。
そのためには、診断を受けた医師と相談のうえ、医師の指示によって、通院するのが一番望ましいでしょう。

注意!整骨院では後遺障害認定ができない

後遺障害認定とは、後遺症が残ったことを認定してもらうことです。
後遺症が認定されることで、後遺症が残ったことに対する慰謝料や損害賠償請求も可能となります。
後遺障害認定を受けるためには後遺障害診断書が必要ですし、後遺障害診断書を作成してもらうためには、医師のもとに通う必要があります。
ほとんどの治療を整骨院のみで行い、診断書だけ医師に求めたとしても、途中経過がわからなければ、医師も診断書の作成が難しくなります。
整骨院に通う場合は、定期的に医師の診断を受けながら、医師の指示のもと通院するのがベストです。

注意!整体院と整骨院の違い

整体院と整骨院は、名前は似ていますが、法律上は別物です。
整骨院や接骨院は、柔道整復師という国家資格者が運営する施術所であり、法律により一部治療行為が認められていたり、一部保険適用が認められていたりします。
これに対し、整体院は民間資格者が行う施術ですので医療行為にも医療類似行為にも該当しません。
治療費として損害賠償請求ができない可能性があります。

まとめ

交通事故の治療では、整形外科のほか、整骨院や接骨院に通うこともあります。
整形外科は医療行為になりますが、整骨院や接骨院は医療類似行為になります。
交通事故による整骨院の利用でも慰謝料は変わらないのですが、場合によっては減額されることもありますので、注意が必要です。
また整骨院では後遺障害認定を受けるための診断書がもらえません。
また、整骨院での治療費が損害賠償として認められない場合もあることに注意が必要です。
整骨院を利用する際は、整形外科等の医師の診断を受けながら、医師の指示のもと通院するようにしましょう。

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