コラム

公開 2023.08.04 更新 2023.10.17

雑談たぬきでの開示請求のやり方・流れは?かかる期間・費用を弁護士がわかりやすく解説

誹謗中傷_アイキャッチ_31

雑談たぬきは、匿名で書き込みができるインターネット掲示板の一つです。

雑談たぬきへの投稿は匿名で行うことができ、相手が匿名であることから、誹謗中傷の被害に遭っても諦めてしまうケースもあるでしょう。

しかし、発信者情報開示請求を行うことで、相手の身元を特定できる可能性があります。
相手を特定して法的措置をとることで、再発防止にもつながるでしょう。

そこで今回は、雑談たぬきへの開示請求について弁護士がくわしく解説します。

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発信者情報開示請求とは

発信者情報開示請求(以下このコラムでは単に「開示請求」といいます)とは、インターネット上に誹謗中傷の書き込みをした人を特定するための手続きです。

誹謗中傷の投稿は、刑事罰や損害賠償請求の対象となる可能性があります。
しかし、相手が誰であるのかわからなければ、刑事罰を課したり損害賠償請求をしたりすることは困難です。

そこで、これらの法的措置に先立って相手の身元を特定するために開示請求を行います。

雑談たぬきへの投稿に開示請求をする主な目的

雑談たぬきとは、匿名で書き込みができるインターネット掲示板の一つです。

では、雑談たぬきへの書き込みに対する開示請求はどのような目的で行うのでしょうか?
主な目的は次のとおりです。

相手に対して損害賠償請求をするため

最も一般的な目的は、相手に対して損害賠償請求をするためです。
誹謗中傷投稿で権利が侵害された場合には、相手に対して損害賠償請求をすることができます。

しかし、雑談たぬきへの書き込みは匿名でなされることがほとんどで、投稿者が誰であるのかわからないことが大半を占めるでしょう。
相手が特定できなければ、損害賠償請求は困難です。

そこで、相手に損害賠償請求をするための準備として開示請求を行います。

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相手を刑事告訴するため

2つ目の目的は、相手を刑事告訴するためです。
刑事告訴とは犯罪の事実を捜査機関に申告し、相手の処罰を求める意思表示です。

誹謗中傷は、名誉毀損罪や侮辱罪などに該当する可能性があります。
しかし、これらは被害者からの告訴がないと犯人を起訴できない「親告罪」であり、投稿者をこれらの罪に問うためには、刑事告訴をしなければなりません。
刑事告訴が受理されて捜査が進み、刑事裁判の結果有罪判決が下ると相手に刑罰が科されます。

なお、本来は相手を特定しなければ刑事告訴ができないわけではありませんが、諸般の事情から、実務上は刑事告訴に先立って開示請求を行うことが多いです。

誹謗中傷の再発を防止するため

3つ目の目的は、今後の誹謗中傷を防止するためです。
これは単独で目的とするというよりも、損害賠償請求や刑事告訴と併せた付随的な目的とすることが多いでしょう。

誹謗中傷をする人は、まさか自分の身元が特定されるとまでは考えておらず、安易に書き込んでいることが少なくありません。
開示請求がなされることで、初めて事の重大さに気付くケースも多いでしょう。

誹謗中傷に対して法的措置を講じることで、再発防止へとつながります。

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雑談たぬきでの誹謗中傷に開示請求が難しいケース

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開示請求をしたからといって、必ずしも開示が受けられるわけではありません。
次のケースでは、情報の開示を受けることが困難です。

権利侵害と評価できない場合

開示請求が認められるためには、権利侵害が明らかであることが必要です。
書き込まれた内容が単に気に入らないからといって、開示が認められるわけではありません。

たとえば、自分の社会的地位を低下させる内容の書き込みがされている場合には権利侵害があったと判断され、開示が認められる可能性が高いでしょう。

ただし、たとえ社会的地位を低下させる内容の書き込みであったとしても、投稿に公益性や公共性が認められ、かつその内容が真実である場合には開示を受けることは困難です。
この場合には、違法性がないこととされるためです。

投稿から時間が経ちすぎている場合

いくら悪質な書き込みであったとしても、投稿から時間が経ちすぎていれば、情報の開示を受けることは困難です。
なぜなら、投稿のログは永久に保存されるわけではなく、一定期間が経つと消えてしまうためです。

ログの保存期間はプロバイダによって異なるものの、おおむね3か月から6か月程度とされていることが多いでしょう。
そのため、開示請求を希望する場合には、できるだけ早く対応を始めなければなりません。

雑談たぬきへの投稿に開示請求をする流れ

雑談たぬきへ開示請求をする基本的な流れは次のとおりです。

投稿の証拠を保存する

雑談たぬきで誹謗中傷の被害に遭っていることに気付いたら、まずは投稿の証拠を残しましょう。
投稿の証拠は、スクリーンショットで残すことが一般的です。

スクリーンショットでは、次の情報を漏れなく撮影してください。

  • その投稿
  • その投稿とレスで続いている一連の投稿
  • 投稿の日時
  • 誹謗中傷投稿がされたスレッドの名称とURL

スマートフォンで撮影する場合、URLなど一部の情報が正確に表示されない可能性があるため、パソコンで撮影するなど工夫するとよいでしょう。

弁護士へ相談する

投稿の証拠を残したら、できるだけ早期に弁護士へご相談ください。
ログの保存期間に間に合うよう、速やかに対応する必要があるためです。

可能であれば、誹謗中傷投稿を見つけた当日や翌日には弁護士事務所へ連絡することをおすすめします。

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発信者開示請求を行う

次に、発信者情報開示請求を行います。
投稿者を特定するための手続きの流れは次のとおりです。

なお、雑談たぬきは投稿者の住所や氏名などの情報までは把握していないため、住所や氏名は相手の接続プロバイダから開示を受けることとなります。

雑談たぬきの運営者に対して開示命令と提供命令を申し立てる

初めに、雑談たぬきの運営者に対してIPアドレスなどの開示命令と提供命令を申し立てます。
提供命令とは、誹謗中傷の投稿者が用いた接続プロバイダに関する情報を被害者側に提供したり、雑談たぬきが保有するIPアドレスなどの情報を接続プロバイダなどに対して提供したりする手続きです。

雑談たぬきから被害者に対して相手の接続プロバイダ名が提供される

裁判所により開示が相当であると判断されると、雑談たぬきから被害者側に対して、相手が接続に使用したプロバイダ名の情報が提供されます。

接続プロバイダに対して開示命令とログ保存を申し立てる

接続プロバイダが判明したら、そのプロバイダに対して住所氏名の開示命令を申し立てます。
併せて、接続プロバイダでのログが消えてしまわないよう、消去禁止命令を申し立てます。

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雑談たぬきから接続プロバイダに対して情報が提供される

次に、雑談たぬき側から接続プロバイダに対して、投稿者のIPアドレスなどの情報が提供されます。

接続プロバイダから契約者に意見聴取がなされる

開示の前に、接続プロバイダから契約者に対して、開示に関する意見聴取がなされます。
契約者としては裁判所からこの連絡が届くことで、開示請求をされていることを知る場合が多いでしょう。

意見聴取へ回答する回答書の提出期限は、おおむね2週間程度で設定されます。

契約者尾の住所等が開示される

プロバイダの主張や意見聴取の結果を踏まえ、開示が相当であると裁判所が判断すると、接続プロバイダから被害者側に対して契約者の住所や氏名などの情報が開示されます。

雑談たぬきへの投稿へ開示請求をする際のポイント

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雑談たぬきへの投稿へ開示請求をする際の主なポイントと注意点は次のとおりです。

無理に自分で対応しない

誹謗中傷への開示請求を無理に自分で行うことはおすすめできません。
なぜなら、開示請求をして開示が認められるためには法令や裁判手続きに関する知識や経験が必要であり、自分で行うことは容易ではないためです。

何とか自分で行おうと調べているうちに時間が経ってしまい、ログが消えてしまうかもしれません。

また、相手に謝罪や投稿の撤回をさせようと、雑談たぬき上で直接反論することも避けた方がよいでしょう。
なぜなら、反論をした内容によっては法的措置をとるにあたって不利となったり、反対に相手から誹謗中傷で訴えられたりする可能性があるためです。

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できるだけ早期に対応する

雑談たぬきで誹謗中傷の被害に遭ったら、できるだけ早期に対応しましょう。
先ほども解説したように、対応が遅れるとログが消え、法的措置が困難となるおそれがあるためです。

焦って削除請求をしない

削除請求とは、投稿を削除するよう雑談たぬきの運営者側に請求をすることです。
拡散されては困る内容が書かれた場合や個人情報が晒されている場合などには、投稿を早期に消してほしいと考えることでしょう。

しかし、焦って削除請求をすることはおすすめできません。
なぜなら、削除が認められると投稿が消えることは喜ばしい一方で、開示請求に必要な証拠も消えてしまうことになるためです。

そのため、削除請求を希望するのであれば、そのタイミングについて弁護士に相談したうえで行うことをおすすめします。

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まとめ

雑談たぬきは、しばしば誹謗中傷の舞台となってしまいます。
投稿者は匿名であることがほとんどであるため、対応を諦めてしまう場合もあるかもしれません。

しかし、相手が匿名であったとしても、開示請求を行うことで相手を特定できる可能性があります。
誹謗中傷に対して法的措置をとることで、再発防止にもつながるでしょう。

しかし、開示請求を自分で行うのは容易ではないうえ、対応が遅れれば開示が困難となります。
そのため、誹謗中傷の被害に遭ったら、できるだけ早期に弁護士へご相談ください。

Authense法律事務所では誹謗中傷トラブルの解決に力を入れており、雑談たぬきに関するご相談も数多く対応してきました。
雑談たぬきで誹謗中傷をされてお困りの際には、Authense法律事務所までお早めにご相談ください。
誹謗中傷に関するご相談は初回60分間無料です。

記事を監修した弁護士
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Authense法律事務所記事監修チーム
Authense法律事務所の弁護士が監修、法律問題や事例についてわかりやすく解説しています。Authense法律事務所は、「すべての依頼者に最良のサービスを」をミッションとして、ご依頼者の期待を超える弁護士サービスを追求いたします。どうぞお気軽にご相談ください。
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