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学校におけるカスハラ対策
先日、東京都教育委員会が、教員に過剰な要求をする保護者への対応指針の骨子案を公表したと報じられました。
そのものを見ておらず、報道限りの情報でしか知りませんが、その範囲で取り上げてみたいと思います。
対応方針の骨子案としては、「保護者との面談は原則30分以内」「内容は通話も含め録音する」「面談は放課後に設定し、複数教員で対応する」「同じ保護者との面談が続く場合には副校長など管理職が出席し、弁護士にも同席を依頼する」「5回目以降は弁護士が代理対応する」などという内容が報じられていました。
このような方針が検討されるということは、そうせざるを得ない厳しい現実があるからこそ。
とはいえ、保護者の立場から見たときには、少し不安になるかたもいるのではないかなと思います。
たしかに、教員のかたがたは、お一人で大人数の子どもたちの担任を務めており、ひとりひとりについて各保護者と話をするために割く時間はないのだと思います。
そのような中、本当にご丁寧に対応いただいているなと個人的には思うことの方が多いです。
ただ、ご相談者の方からお話をうかがっていたり、また、私自身も保護者として経験したりする中で、残念ながら、必ずしも保護者の話を聴かず、話し合いもできず、いじめ事案への対応が不十分に思われるケースに直面することがあります。
そのように、前提として、教員の方の対応に課題があるケースもあり得るにもかかわらず面談の時間が原則30分に限定されているということは、その「原則30分」というルールがどのように運用されるかによっては保護者からの納得感を得ることが難しい場合もあるのではないかなと感じました。
でも、一方で、すべてを担任の先生が抱え込むのでなく、早めに管理職の先生や弁護士が状況について共通認識をもち、対応に加わるという運用がなされれば、それは、子どもたちにとってもよい方向に向かう可能性があるともいえそうです。
保護者のかたの中には、このような指針の方向性が明確になることで、学校に対し疑問をぶつけたり、相談をしたりすることは、学校にとって迷惑なことで、悪いことであるという誤った認識をもつということがないといいなとは思います。
教員、学校VS保護者というような敵対関係をイメージする必要はないのだと思います。
教員、学校と保護者は、子どもの健やかな成長を願うという意味で、常に同じ方向を向いているはず。
その共同作業にとって障害となるハラスメント行為を予防することが指針の目的であるはずです。
保護者の方が子どもの学校生活に関し不安に思うこと、不満に思い改善を求めたいと思っていることなどを迅速に、正確に学校側にお伝えし、ともにその解消に努めることは大事であって、そのような健全な協力関係を築くことについて互いに共通認識をもてているのであれば、きっと、今後定められる指針についても、適切で柔軟な運用がなされるのではないかと思うのです。
敵対関係ではないとはいえ、学校側には弁護士がついているという状況で、学校側に意見を述べるなどするにあたって、保護者の方が不安を感じることもあるかもしれません。
そのようなときは、保護者の方に代わって学校とやりとりし、お子さんや保護者の方のご意向を学校に伝え、話し合いの窓口にすることも一案。
カスハラ対応の報道を見て、今後の対応にご不安を感じる保護者様におかれましては、お気軽にご相談ください。
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