法務担当者の産休・育休や、突然の休職、退職。担当が一人抜けるだけで契約審査が止まり、更新期限の管理が抜け落ちる。一人法務や少人数体制なら、そもそも引き継ぐ相手すらいないという企業も少なくありません。育休期間の代理をどう立てるか、退職者の後任が決まるまでどうつなぐか。不在期間が「一時的か・恒久的か」で考え方が大きく変わります。この記事では産休・育休・休職・退職・定年という不在の種類ごとにどのような打ち手がフィットするか、判断の軸をご紹介します。
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法務担当者が産休・育休・退職で不在に、代理をどう考える?
法務担当者の産休・育休・休職や退職が決まったとき、多くの部門長がまず考えるのは「誰に引き継ぐか」でしょう。ところが法務の仕事は専門性が高く、一人法務や少人数体制では、そもそも引き継ぐ相手がいないケースもあります。
ここで見落とされがちなのが、不在には性質の違いがあるという点です。
産休・育休・休職は、時期が来れば本人が戻ってくる可能性の高い「一時的な欠員」です。一方、定年退職を含む退職は後任を確保しなければならない「恒久的な不在」です。
同じ「担当者がいない」状態でも、前者は復帰までをどうつなぐかが論点になり、後者は法務部門の体制をどう構築するかが論点になります。この切り分けをせずに「とりあえず採用」「とりあえず外注」と手段の選択を行うと打ち手を誤ってしまいます。
担当者が抜けると、進行中の契約審査が止まり事業が停滞します。
契約更新や解約通知の期限管理が抜け落ち、気づいたときには自動更新されていた、という事態も起こり得ます。
自社では今、法務担当が突然不在になったとき、何が起こるのでしょうか。その業務が「復帰まで待てるもの」なのか「後任がいないと永続的に困るもの」なのかを見極めることが、対策選びの出発点になります。
法務担当者の産休・育休・休職を乗り切る方法
産休・育休・休職は「一時的な欠員」です。そのため、対策は期間限定であること、そして柔軟に縮小・終了できることが求められます。ここで正社員をフルタイムで採用してしまうと、担当者が復帰したあとに人員が過剰になり、組織のバランスを崩しかねません。
法務担当者が復帰する前提のリソース不足解消には、必要な期間だけ使える法務アウトソーシングサービスが適しています。
産休・育休は取得の時期が事前にわかるため、本人が休みに入る前に引き継ぎができます。進行中の案件の状況、社内特有の判断基準、事業部ごとの特性といった情報を、休みに入る本人から、法務アウトソーシングサービスの担い手に渡せます。
また、産休・育休は取得の仕方によって期間に幅があるため、その期間に応じた体制を早めに準備しておくことが重要です。
一方で、突発的な休職は引き継ぎの難易度が上がります。こうした場面では、立ち上がりのスピードが企業のリスクマネジメントにつながります。
近年の法務アウトソーシングサービスの中には、最短で翌月からアサイン可能なものもあります。法律事務所の運営する法務アウトソーシングサービスであれば、経験豊富な弁護士が社内の法務担当のように業務を担当します。法的な素養を十分に備えている人材が業務を遂行するため、突発的な欠員に対する初動として機能します。
法務担当者の退職に備える方法
定年退職を含む退職は、いずれ後任を据えなければならない恒久的な離脱です。この場合、有力な選択肢は採用でしょう。問題は採用が決まり、オンボーディングが完了するまでの期間にあります。
法務人材の採用は売り手市場が続いており、募集をかけても数か月応募がないことは覚悟しなければいけません。ようやく採用できても戦力化までには時間がかかります。
ここで有効なのが、採用活動は継続しつつ、オンボーディングが完了するまでの期間は法務アウトソーシングを活用し、外部弁護士の力で業務繁忙に対応する方法です。
外部人材の活用を「採用の代わり」ではなく「採用までのつなぎ」として位置付けるのです。
法務アウトソーシングの稟議承認をどうやって得るか
法務アウトソーシングを新しく始める場合、どうやって稟議承認を得るか気になる方も多いでしょう。
顧問弁護士は月の相談時間と費用が固定されている契約形態が多く見られますが、法務アウトソーシングの場合、契約審査1件あたりの費用が計上される変動費モデルもあります。
担当者が産休・育休・退職などで不在となり、後任が半年見つからなかった場合、自社は業務の停滞と機会損失でいくらを失うでしょうか。その金額とつなぎにかかる外部費用を並べて比べることが、稟議を通す説得材料になります。
法務担当者の産休・育休・退職を乗り切る「アウトソーシングの型」
担当者不在の際に活用可能な法務アウトソーシングサービスですが、サービスごとに様々な運用方法が存在します。
法務アウトソーシングサービスの中には、依頼のたびに専用フォームへ入力し、契約書を専用の転送サービスで送る手間が発生するものもあります。
また、自社の契約審査基準やビジネス環境の理解に乏しい場合、アウトソーシングサービスの納品物の修正が必要となります。結果として、法務担当の負担が増えては本末転倒です。
担当者が不在となった組織の負担を軽減するために有効なサービスは、外部弁護士が社内のシステムや法律相談・契約審査のフローに入り込むものです。
事業部からのレビュー依頼をアウトソーシングサービスの担当弁護士が直接確認し、対応可能なものから処理していく。事業部とは社内メールやチャットで直接やり取りし、法務担当はCCで内容を把握するだけでよい。
このような形態で運用されるサービスであれば、一時的な穴埋めにも恒久離脱のつなぎにも同じ仕組みで対応できます。
まとめ:法務アウトソーシングを選ぶ3つのポイント
メンバーの不在に伴い、代理となる人材を外部サービスから選ぶときは、以下の3つのポイントを重視するとよいでしょう。
・最低契約期間(不要になったら縮小・終了できるか)
・立ち上がりのスピード(いつから稼働できるか)
・事業部との連携のしやすさ
また、昨今は情報セキュリティの問題も重大な経営リスクです。アウトソーシング先に対してファイル転送が生じない、すなわち自社内のファイルにアクセスするタイプのサービスかどうかも重要な視点になります。
自社の不在のパターン、アウトソーシングサービスの運用方法を考慮し、取るべき打ち手を検討することが自社のリスクマネジメントのために重要です。









































