家族や親族であるからといって、必ずしも関係が良好であるとは限りません。
中には、家族や親族と絶縁をしている場合もあるでしょう。
では、絶縁した相続人がいる場合、相続はどのように進めればよいのでしょうか?
また、絶縁した相続人との間で相続トラブルに発展する事態を避けるには、どのような対策を講じればよいのでしょうか?
今回は、絶縁をした人がいる場合の相続の基本や絶縁した相続人がいる場合の相続トラブルの例、絶縁した相続人がいる場合の相続の進め方、絶縁した相続人がいる場合の相続トラブルの回避策などについてくわしく解説します。
なお、Authense法律事務所は、遺産相続に実績のある相続チームを設けています。
相続人の中に絶縁した人がおり相続トラブルを避けたいとご希望の際は、Authense法律事務でお気軽にご相談ください。
目次
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そもそも「絶縁」とは?
関係性がこじれてしまった家族と「絶縁」することがあります。
絶縁とは、「家族や親族との音信を絶つ」ことを意味することが多いでしょう。
しかし、「絶縁」は法律用語ではなく、親や子、兄弟姉妹などと法律上有効に「絶縁」する方法はありません。
「長男はこの家族と絶縁したから、相続には関係ない」などと言われることがあるものの、口頭で絶縁したり「絶縁状」などの書面を取り交わしたりしたかといって相続人でなくなるわけではないため、誤解のないようご注意ください。
絶縁をした人がいる場合の相続の基本

絶縁をした人の相続権については誤解が少なくありません。
ここでは、絶縁をした人がいる場合の相続の基本について整理して解説します。
絶縁をした人にも相続権がある
先ほど解説したように、絶縁をした人にも相続権があります。
絶縁によって相続権を剥奪することはできません。
たとえば、亡くなった人(「被相続人」といいます)に配偶者と長男、二男がいる場合、配偶者・長男・二男の3名が相続人です。
この場合において、長男が被相続人や配偶者、二男、長女と絶縁しているとしても、長男も相続人となります。
なお、このように相続人が複数いる場合、相続発生後に相続人全員で遺産分けの話し合い(「遺産分割協議」といいます)をしなければなりません。
遺産分割協議には相続人全員が参加する必要があり、相続人が1人でも欠けた遺産分割協議は無効となります。
つまり、この場合には原則として絶縁をした長男にも連絡を取り、長男も交えて遺産分割協議をする必要があるということです。
また、遺産分割協議が成立したら、その証拠として遺産分割協議の結果をまとめた「遺産分割協議書」を作成します。
この遺産分割協議書には、相続人全員が署名と実印での押印をしなければなりません。
これにより、協議の内容に相続人全員が同意していることを金融機関や法務局などの手続き先に証明することとなります。
相続欠格・相続廃除の場合は例外的に相続権がなくなる
絶縁をした人が、例外的に相続人から外れる場合があります。
それは、正式に相続欠格に該当している場合や、相続人から廃除されている場合です。
相続欠格とは、故意に被相続人を死亡させた者や被相続人の遺言書を偽造した者が、自動的に相続権を失う制度です。
一方で、廃除とは、被相続人を虐待したり被相続人に重大な侮辱を加えたり、著しい非行があったりした者について、被相続人が家庭裁判所の許可を受けて相続権を剥奪する制度です。
単に事実上の「絶縁」ではなく、これらにより正式に相続権を失っている場合には、その者には相続権がありません。
ただし、相続欠格や廃除は「代襲」の原因となることに注意が必要です。
つまり、たとえば長男が相続人から廃除されたとしても、長男に子ども(被相続人の孫)がいる場合は、長男に代わって長男の子どもが相続人になるということです。
このように、相続欠格や廃除には注意点が少なくありません。
そのため、お困りの際はAuthense法律事務所までお早めにご相談ください。
絶縁した相続人がいる場合の相続トラブルの事例
絶縁した相続人がいる場合、どのような相続トラブルが予想されるのでしょうか?
ここでは、絶縁した相続人がいる場合に生じ得る主なトラブルを3つ紹介します。
- 絶縁した相続人の現住所がわからない
- 絶縁した相続人が連絡を無視する
- 絶縁した相続人と遺産分割協議がまとまらない
なお、欠格事由に該当したり相続人から廃除されたりしているケースは多くないため、ここからは相続欠格や廃除がない前提で解説を進めます。
絶縁した相続人の現住所がわからない
1つ目は、絶縁した相続人の現住所がわからないトラブルです。
日頃から付き合いのある家族であれば、引越しをする都度変更後の住所を知らせることが多いでしょう。
また、電話番号やメール、SNSなどで容易に連絡が取れることが一般的です。
一方で、絶縁している場合は現住所や電話番号などの連絡先がわからないことも少なくありません。
そのため、遺産分割協議どころか、亡くなったことを知らせることさえ難しい場合もあります。
絶縁した相続人が連絡を無視する
2つ目は、絶縁した相続人が連絡を無視するトラブルです。
絶縁について誤解している人は多く、絶縁をした相続人が「すでに絶縁しているのだから、自分は相続には関係ない」と考えている可能性もあります。
その場合、連絡先や現住所がわかったとしても、ご逝去の連絡や遺産分割協議の連絡を無視される可能性があるでしょう。
連絡を無視されてしまうと、遺産分割協議を進めることができません。
絶縁した相続人と遺産分割協議がまとまらない
3つ目は、絶縁した相続人と遺産分割協議がまとまらないトラブルです。
絶縁状態に至る理由はさまざまであるものの、なかには絶縁をされた相続人に金銭面の問題がある場合もあるでしょう。
その場合、たとえば「遺産の大半を自分が相続したい」などと無理な主張がなされて、遺産分割協議が難航する可能性があります。
同様に、他の相続人が「絶縁をしている相続人には何も相続させたくない」と考える一方で、絶縁した相続人が法定相続分程度の相続を求めトラブルになることもあるでしょう。
Authense法律事務所は遺産相続に実績のある相続チームを設けており、絶縁した相続人がいる場合の相続のサポートについてのサポートも可能です。
絶縁した相続人に関する相続トラブルでお困りの際は、Authense法律事務所までお気軽にご相談ください。
絶縁した相続人がいる場合の相続の進め方
絶縁した相続人がいる場合、相続手続きはどのように進めればよいのでしょうか?
ここでは、絶縁した相続人がいる場合の相続手続きの流れを解説します。
- 弁護士に相談する
- 絶縁した相続人の現住所を調べる
- 絶縁した相続人と連絡を取り遺産分割協議を行う
- 弁護士が代理で連絡を取る
- 調停で解決をはかる
- 審判で解決をはかる
弁護士に相談する
絶縁した相続人がいる場合、相続をスムーズに進めるのは容易ではないでしょう。
先ほど解説したように、さまざまな相続トラブルが発生する可能性があります。
そのため、相続人の中に絶縁した人がいる場合には、まず弁護士にご相談ください。
絶縁した相続人がおり相続トラブルが懸念される場合には、Authense法律事務所までお気軽にご相談ください。
絶縁した相続人の現住所を調べる
はじめに、絶縁した相続人の現住所を調べます。
電話などで連絡が取れる場合や近くに住んでおり姿を見かけることがある場合、このステップは容易でしょう。
一方で、連絡先がわからず、以前聞いていた住所地にも居住している形跡がない場合には、現住所を探すことから始めなければなりません。
現住所は、日本国内に現住所を置いている限り、戸籍や除籍を遡(さかのぼ)ることで調査できます。
たとえば、親が被相続人であり絶縁した長男の居所が分からないのであれば、被相続人である親の戸籍を遡ることで、長男が親の戸籍に入っていた時代が見つかるはずです。
そこから、長男が親の戸籍を出て新しく戸籍を作った本籍地がわかるため、そこから順に現在の戸籍まで辿ります。
長男の現在の本籍地がわかったら、その情報を元に「戸籍の附票」を取り寄せます。
戸籍の附票には「その本籍地に本籍を置いていた期間」における住民票上の住所がわかるため、これを確認することで長男の現在の住民票上の住所がわかります。
絶縁した相続人と連絡を取り遺産分割協議を行う
絶縁した相続人と連絡が取れたら、遺産分割協議を行います。
遺産分割協議では、「誰がどの遺産を相続するのか」を具体的に取り決めます。
無事に遺産分割協議がまとまったら協議の結果に従って遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名と押印をします。
また、その印が実印であることの証明として、相続人全員の印鑑証明書も必要です。
弁護士が代理で連絡を取る
絶縁した相続人が連絡を無視する場合や、連絡は取れたものの遺産分割協議がまとまらない場合には、弁護士が代理で連絡をします。
絶縁をしている場合、他の相続人からの直接の連絡には応じなかったとしても、第三者である弁護士からの連絡には応じることが少なくありません。
弁護士が代理で連絡や交渉をした結果、遺産分割協議がまとまった場合には、遺産分割協議書を作成します。
調停で解決をはかる
弁護士が代理で交渉をしても相手が連絡に応じない場合や遺産分割協議がまとまらない場合には、調停(遺産分割調停)を申し立てて解決をはかります。
調停とは、裁判所で行う話し合いの手続きです。
話し合いといっても当事者が直接話し合うのではなく、調停委員が当事者から交互に意見を聞く形で話し合いを調整します。
調停は2か月に1回程度の頻度で開催され、合意が成立するか合意が成立する見込みがなくなるまで複数回繰り返されます。
無事に調停が成立したら「調停調書」が作成されます。
この調停調書が「遺産分割協議書+各相続人の印鑑証明書」の代わりとなり、各遺産の名義変更や解約手続きなどに使えます。
審判で解決をはかる
調停を経ても遺産分割協議がまとまらない場合、遺産分割審判に移行して解決をはかることとなります。
遺産分割審判とは、諸般の事情を考慮のうえ、裁判所が遺産分割について結論を下す手続きです。
裁判所が出した結論(審判)には、原則として当事者双方が従わなければなりません。
審判が確定すると、「審判書」に基づいて遺産の名義変更や解約手続きを行います。
絶縁した相続人がいる場合の相続トラブルの回避策

将来相続人になる予定の人(「推定相続人」といいます)の中に絶縁した人がいる場合、そのまま相続を迎えると相続トラブルに発展する可能性が高くなります。
では、絶縁した推定相続人がいる場合、相続トラブルを避けるにはどのような対策を講じればよいのでしょうか?
ここでは、絶縁した推定相続人がいる場合の相続トラブルの回避策を4つ解説します。
- 遺言書を作成する
- 遺言執行者を弁護士に設定する
- 相続人からの廃除を検討する
- 生前から弁護士に相談しておく
遺言書を作成する
推定相続人の中に絶縁した人がいる場合、遺言書を作成しておくことをおすすめします。
遺言書とは、生前のうちに、自身の死後の遺産の配分などを決めておく書面のことです。
すべての遺産が網羅された遺言書がある場合、相続発生後に遺産分割協議をする必要はありません。
とはいえ、問題のない遺言書を作るには注意すべき点も多く、特に絶縁した相続人がいる場合は内容を慎重に検討する必要があります。
そのため、遺言書の作成は弁護士にサポートを受けて行うとよいでしょう。
お困りの際は、Authense法律事務所までご相談ください。
遺言執行者を弁護士に設定する
遺言執行者とは、遺言書を遺言書どおりに実現する責任者です。
遺言執行者は、遺言書の中で指定しておくとスムーズです。
遺言執行者は相続人などの親族を指定することもできるものの、絶縁をした推定相続人がいる場合は弁護士を指定するとよいでしょう。
弁護士が遺言執行者となる場合、相続発生後の手続きを任せられるため安心です。
相続人からの廃除を検討する
遺言書の作成と併せて、絶縁状態にある人を相続人から廃除することも検討します。
相続人からの廃除とは、先ほど解説したように、推定相続人の非行を理由として相続権を剥奪することです。
前提として、遺言書によっても「遺留分」を剥奪することはできません。
遺留分とは、子どもや配偶者など一定の相続人に保証された相続での最低限の取り分(取り戻し権)です。
たとえば「絶縁した相続人の取り分をゼロにする」ような、遺留分を侵害する内容の遺言書も有効です。
しかし、遺留分を侵害すると、相続発生後に、絶縁をした相続人から遺留分侵害額請求がされる可能性があります。
遺留分侵害額請求とは、侵害された遺留分相当額の金銭を支払うよう求めるものです。
絶縁をした人も相続人である以上、遺留分侵害額請求がなされたら、実際に侵害額相当の金銭を支払わなければなりません。
そこで検討したいのが、相続人からの廃除です。
裁判所に申し立てて相続人からの廃除が認められれば、排除された人は相続人ではなくなるため、遺留分の権利もなくなります。
ただし、相続人からの廃除には専門的な知識が必要であり、自身だけで行うことは容易ではありません。
相続人からの廃除をご検討の際は、Authense法律事務所までご相談ください。
生前から弁護士に相談しておく
絶縁をした相続人がいる場合、生前のうちから弁護士にご相談ください。
弁護士に相談することで、具体的な状況に応じてより具体的な対策のアドバイスやサポートを受けることが可能となります。
Authense法律事務所は遺産相続に実績のある相続チームを設けています。
絶縁をした相続人がおり、将来の相続トラブルを避ける対策をご希望の際は、Authense法律事務所までお気軽にご相談ください。
絶縁した相続人とのトラブルを弁護士に相談するメリット
絶縁した相続人とのトラブルを弁護士に依頼することには、多くのメリットがあります。
ここでは、弁護士にサポートを依頼する主なメリットを4つ解説します。
- 法令の規定に従って対応を進められる
- 相手方への連絡や交渉を弁護士に任せられる
- 調停や審判に発展しても対応を任せられる
- 今後の対策についてもアドバイスが受けられる
絶縁した相続人がおりお困りの際は、Authense法律事務所までご相談ください。
法令の規定に従って対応を進められる
1つ目は、法令の規定に従って対応を進められることです。
絶縁をした相続人がいる場合、何をどのように進めればよいかわからないことも多いでしょう。
また、遺産分割協議を申し入れようにも、法令上妥当なラインの分割内容がわからなければどのように初期の案を作ればよいか迷ってしまうかもしれません。
さらに、相手方から提示された遺産分割に関する要求が、妥当かどうかの判断も難しいかと思います。
弁護士のサポートを受けることで、法令の規定に従って的確に対応を進めることが可能となります。
相手方への連絡や交渉を弁護士に任せられる
2つ目は、相手方への連絡や交渉を弁護士に任せられることです。
絶縁をした相続人がいる場合、その相手と直接連絡を取るのに抵抗や不安を感じることも多いでしょう。
また、直接遺産分割協議をしようとすれば感情面の「こじれ」も相まって協議が難航するかもしれません。
弁護士に依頼する場合には、相手方との連絡や交渉を弁護士に任せられるため、直接やり取りする必要がなくなります。
調停や審判に発展しても対応を任せられる
3つ目は、調停や審判に発展しても対応を任せられることです。
先ほど解説したように、遺産分割協議がまとまらない場合は調停や審判に移行して解決をはかることとなります。
しかし、調停や裁判に慣れている人は多くなく、これらに移行することに大きな不安を感じることもあるでしょう。
弁護士に依頼する場合は、調停や審判に移行しても対応を任せられます。
今後の対策についてもアドバイスが受けられる
4つ目は、今後の対策についてもアドバイスが受けられることです。
絶縁をした相続人がいる場合、場合によっては将来への備えも必要となります。
たとえば、今回の被相続人が父であり、母と長男、絶縁した二男の3人が相続人であった場合、父の相続が難航したのであれば、将来の母の相続でも同様の問題が生じる可能性が高いでしょう。
この場合、母が元気なうちに遺言書を作成しておいてもらうことで、母の相続時には問題を回避できる可能性があります。
弁護士にサポートを依頼することで、将来の対策についてアドバイスを受けることも可能となります。
絶縁した人がいる場合の相続トラブルに関するよくある質問

最後に、絶縁した人がいる場合の相続トラブルに関するよくある質問とその回答を2つ紹介します。
絶縁をした人を無視して相続手続きを進めることはできる?
遺言書がない場合、絶縁をした相続人を無視して相続手続きを進めることはできません。
相続人が1人でも欠けた遺産分割協議は無効であるためです。
絶縁をしただけでは相続人から外れるわけではないため、生前の対策を検討しましょう。
相続トラブルでもめた相手と絶縁はできる?
連絡を絶つなどの事実上の「絶縁」は可能であるものの、法律上、家族と有効に「絶縁」する方法はありません。
そのため、今後別の相続でもその相手が相続人となる可能性があるのであれば、具体的な事情に応じて相続人からの廃除や遺言書の作成などの対策を講じることをおすすめします。
まとめ
相続人の中に絶縁した人がいる場合の相続トラブルの例や相続の基本、相続の進め方、相続トラブルの回避策などを解説しました。
法律上家族と有効に絶縁する方法はなく、絶縁しただけで相続人から外れるわけではありません。
相続人が1人でも欠けた遺産分割協議は無効であるため、遺言書がない場合、まずは絶縁をした相続人と連絡を取る必要があります。
絶縁をした相続人がいる場合は相続トラブルに発展するリスクが高いため、まずは弁護士にご相談ください。
弁護士に依頼することで、相手方の現住所の調査や相手方との交渉などを弁護士に任せることが可能となります。
Authense法律事務所は遺産相続に実績のある相続チームを設けており、絶縁をした相続人とのトラブルについても豊富な解決実績を有しています。
絶縁をした相続人との相続トラブルでお困りの際は、Authense法律事務所までお早めにご相談ください。
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