解決事例

不動産を単独で相続したら、遺留分侵害額請求をされてしまった

  • ご相談者Aさん
  • 年齢:40代
  • 性別:男性
  • 続柄:孫
遺留分侵害額請求プラン
ご相談までの経緯・背景

祖母(90代)が亡くなり、父は祖母よりも先に亡くなっていたため、祖母の孫である相談者Aさん(40代)が代襲相続によって相続人になりました。そのほかの相続人には、父の兄弟であり、AさんのおばにあたるBさん・Cさん・Dさんがおり、相続財産としては、アパートとして賃貸している土地・建物しかありませんでした。

祖母は生前から、不動産は息子に継がせたいと考えていたので、祖母は自らが有する不動産を、Aさんに相続させる旨の公正証書遺言を作成していました。祖母の死後、遺言書に従って遺産を整理していたところ、突然、Aさんの下に、Bさんらから、弁護士を通じて遺留分減殺請求の通知が届きました。対応に困ったAさんは、どうしたらよいのか当事務所に相談してきました。

Bさんらは、本来祖母の財産のうち4分の3は相続できるにもかかわらず、Aさんが単独で不動産を相続することに不満があるとして、Aさんに対して遺留分減殺請求を主張しています。

一方で、祖母は生前Bさんらに資金援助をしていたこともあり、Aさんは、Bさんらの請求に納得がいきませんでした。また、Aさんには、Bさんらに弁償金を支払えるだけの金銭的余裕はありませんでした。

遺留分減殺請求

解決までの流れ

弁護士は、相手方の弁護士が主張する弁償金の価格が適当なのかを判断するために、不動産業者に不動産の評価額の査定を依頼しました。その上で、祖母がBさんらに対していくらほどの資金援助を行っていたのかを確認するために、Aさんが保管していた祖母の家計簿や手帳などの開示も依頼しました。

査定の結果、祖母の遺産である不動産の価格が、相手方の提示する時価価格よりも2000万円も安いことがわかりました。また、Aさんは、これ以上Bさんらと遺産のことで揉めたくないと考えていたので、弁護士は、相手方の弁護士に対してできる限り円満に解決したい旨を伝えました。すると、相手方弁護士は、そもそも祖母が残した遺言書自体に疑問があると反論した上で、父もまたBさんらと同様に祖母から多額の資金援助を受けていたと主張してきました。これを受けて弁護士は、円満に解決したいというAさんの希望を果たすために、弁償額の減額を求めることにしました。

結果・解決ポイント

弁護士の粘り強い交渉の結果、Bさんらに対して法定の額よりも100万円減額した弁償金を支払う旨の合意が成立しました。さっそく合意書を作成したAさんは銀行からの融資を受け、Bさんらに弁償金を支払いました。これによって、Aさんは不動産を売却することなく、無事事件は解決しました。

遺留分減殺請求

補足

遺留分減殺請求(旧制度)は、法改正により、2019年7月1日以降、「遺留分侵害額請求」に変更となりました。

旧制度では、例えば、遺産に不動産がある場合には、遺留分の割合に応じて不動産の権利そのもの(共有持分)を請求することになっていました。
しかし、それでは、一つの不動産を複数の人で共同して持ち続けることになり、法律関係が複雑になってしまいます。
そのため、新しい制度である「遺留分侵害額請求」では、不動産の権利そのものではなく、その権利の財産的な価値に応じた金銭を請求することができるようになっています。

なお、2019年7月1日以降に遺留分を請求する場合であっても、2019年7月1日以前に亡くなられた方については、旧制度の遺留分減殺請求が適用されます。

担当弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
慶應義塾大学法学部政治学科卒業、桐蔭法科大学院法務研究科修了。交通事故分野を数多く取り扱うほか、相続、不動産、離婚問題など幅広い分野にも積極的に取り組んでいる。ご依頼者様の心に寄り添い、お一人おひとりのご要望に応えるべく、日々最良のサービスを追求している。

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